「AIDMA」から「AISAS」へ
マーケティング理論において、消費者の行動は「AIDMAの法則」で理解されてきた。消費者は商品を認知(A)し、理解(I)したうえで欲求(D)をもち、商品を記憶(M)して購買(A)に移るというわけだ。しかし、インターネットの出現で大きく変わった。いまは「AISAS」(電通の登録商標)で理解されるようになっている。
AとIは同じ。この次に検索(S)が来る。インターネットで検索して、これと思った商品があればワンクリック(購入=A)。さらに、重要なのは購入のプロセスや商品の満足度などがブログなどで公開される点だ。つまり、情報が共有(S)されるのだ。
このように消費者が以前のような受動ではなく、能動的に動いていることは非常に重要である。「モノを言う消費者」の出現は革命的なことであり、彼らを意識した広報・宣伝活用を行わなくてはいけない。
ケータイは最大のコミュニケーションツール その際、最も活用すべきメディアはモバイル(携帯電話)だ。10代はPCよりももっぱら携帯電話。企業側も携帯だとダイレクトに消費者にアクセスできる。10代の若者の半数は4時間以上(!)も携帯を利用しているというデータもあるくらいで、これだけ接触機会の多いメディアは他にはないだろう。もはや、10代において携帯電話でのコミュニケーションが重要であることは間違いない。
それだけではない。いまやケータイしか接触点がない(TVやPCを持たない)層が増えている。とくに10代の女性にこの傾向が強い。動画もケータイの利用率が高くなっている。携帯電話は「いつでもどこでも」という強みを発揮している。
口コミをつくり出す2つのポイント
とにもかくにも、ネットと携帯電話が情報をつくり出し、それが爆発的に増えているのだ(総務省調べでは、平成7年に比べて平成17年の情報量は800万倍)。そして、これらの多くは消費者が生み出している。消費者の声(=口コミ)の威力は本当にすごい。あるアニメ映画などほとんど広告宣伝費をかけていないのに、50億円をかけた大手化粧品会社のブランドと、ほぼ同じ量の情報をネット上で生み出している。
口コミのつくり方のポイントは次の2つである。まず、情報が不確かであること。「〜と言われている」「〜のようだ」といった状況が関心を呼び込む。そして、違和感があること。「なんでこの大学が?」「どうしてそんなことが?」が口コミにつながる。違和感をつくるには、若者の発想を利用するのが一番だ。学生のアイデアに基づくイベントなどを仕掛けていけば効果を発揮することだろう。
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