HOME > ART SQUARE > キャンパスソリューションセミナー/2007年大阪

大学Webセミナー/アートスタッフ

 

Campus Solution Seminar 2007 in Osaka/ケータイ・ゲーム世代の受験生とのコミュニケーション 受験生の心を掴む!発想の転換と具体的手法

日時:2007年11月26日
会場:阪急グランドビル

Campus Solution Seminar 2007 in OSAKA

「いままでの広報手法ではなかなか高校生は反応してくれない。受験生の気質が変わってきたのかもしれない」と感じている大学関係者は多いことでしょう。まさにそのとおりで、インターネットや携帯電話など新しいメディアの出現で高校生を中心として若者たち、とくに彼らの情報の取得法や受け止め方は大きく変わってきました。では、そうした変化に大学はどのように対処すればいいのでしょう。どうやって、受験生の心を掴めばいいのでしょうか。
大阪で開催した「Campus Solution Seminar 2007」では、「消費行動の変化」と「ゲームから学ぶおもてなしの心」を切り口に、“新しい時代”における大学広報のあり方を探ってみました。

第1部|「いま大学広報に求められる新しい視点−企業事例から見る、効果を上げるクロスメディア手法−」

マーケティング・コンサルタント 末吉孝生 氏

マーケティング・コンサルタント 末吉孝生 氏

「AIDMA」から「AISAS」へ
  マーケティング理論において、消費者の行動は「AIDMAの法則」で理解されてきた。消費者は商品を認知(A)し、理解(I)したうえで欲求(D)をもち、商品を記憶(M)して購買(A)に移るというわけだ。しかし、インターネットの出現で大きく変わった。いまは「AISAS」(電通の登録商標)で理解されるようになっている。
 AとIは同じ。この次に検索(S)が来る。インターネットで検索して、これと思った商品があればワンクリック(購入=A)。さらに、重要なのは購入のプロセスや商品の満足度などがブログなどで公開される点だ。つまり、情報が共有(S)されるのだ。
 このように消費者が以前のような受動ではなく、能動的に動いていることは非常に重要である。「モノを言う消費者」の出現は革命的なことであり、彼らを意識した広報・宣伝活用を行わなくてはいけない。

ケータイは最大のコミュニケーションツール
 その際、最も活用すべきメディアはモバイル(携帯電話)だ。10代はPCよりももっぱら携帯電話。企業側も携帯だとダイレクトに消費者にアクセスできる。10代の若者の半数は4時間以上(!)も携帯を利用しているというデータもあるくらいで、これだけ接触機会の多いメディアは他にはないだろう。もはや、10代において携帯電話でのコミュニケーションが重要であることは間違いない。
 それだけではない。いまやケータイしか接触点がない(TVやPCを持たない)層が増えている。とくに10代の女性にこの傾向が強い。動画もケータイの利用率が高くなっている。携帯電話は「いつでもどこでも」という強みを発揮している。

口コミをつくり出す2つのポイント
  とにもかくにも、ネットと携帯電話が情報をつくり出し、それが爆発的に増えているのだ(総務省調べでは、平成7年に比べて平成17年の情報量は800万倍)。そして、これらの多くは消費者が生み出している。消費者の声(=口コミ)の威力は本当にすごい。あるアニメ映画などほとんど広告宣伝費をかけていないのに、50億円をかけた大手化粧品会社のブランドと、ほぼ同じ量の情報をネット上で生み出している。
 口コミのつくり方のポイントは次の2つである。まず、情報が不確かであること。「〜と言われている」「〜のようだ」といった状況が関心を呼び込む。そして、違和感があること。「なんでこの大学が?」「どうしてそんなことが?」が口コミにつながる。違和感をつくるには、若者の発想を利用するのが一番だ。学生のアイデアに基づくイベントなどを仕掛けていけば効果を発揮することだろう。

第2部|「ゲームに学ぶユーザー中心主義の発想〜ゲームニクス:なぜ任天堂ゲームは勝ち続けるのか〜」

立命館大学映像学部教授 サイトウ・アキヒロ 氏

立命館大学映像学部教授 サイトウ・アキヒロ 氏

ゲームニクスは人を夢中にさせるノウハウ
 世界を席巻している日本のゲームだが、そもそもゲームはアメリカで生まれ、日本はその模倣から始まった。任天堂はそのなかでも後発。なのに、世界のゲーム業界をリードするまでになったのは、なぜか? キャラクターが魅力的だった、ストーリーが素晴らしかった、など理由はいくつかあるが、最大の要因のひとつに任天堂が「ゲームニクス」という独自のゲーム開発ノウハウを構築してきたことにある。ゲームニクスは「人々を夢中にさせるノウハウ」を体系化したもので、このノウハウだけを取り出せば、他にも十分、応用が利く。大学広報の分野では、とくに有効だ、と思われる。

2つの要素と4つの原則
 まずはゲームニクス理論の2大要素をお教えしよう。1つは「理屈抜きで、直感的・本能的に操作ができる」という点。マニュアルを読まなくてもゲームを楽しむことができるのは、この要素が盛り込まれているからだ。2番目は「複雑な内容を段階的に理解できて、思わず夢中になる」である。簡単な仕様理解から始まり、自然と複雑なことができるようになる。できるようになることが楽しくて、もっとやってみたくなるのだ。
 次にゲームニクス理論の4原則を紹介しよう。その第一は「直感的なインターフェイス」だ。コントローラーなど入力デバイスの特性を理解してゲームをデザインしなくてはいけない。2番目は、先の要素にもあったが「マニュアル不要の操作理解」。3番目が「はまり演出と学習効果」だ。そして、最後が「ゲームの外部化」。ゲームとリアルな現実世界とのリンクを心がけることが重要だ。このような「ユーザーを夢中にさせる技術」が注目され、家電や教育などさまざまな分野での応用がなされている。

日本の「もてなしの文化」がベースに
 それにしても、なぜ日本においてゲームニクスが発展したのだろう。それは、日本の「もてなしの文化」と深い関係がある。日本のゲームは「プレーヤーはきっとこういう操作をするに違いない」と想定しボタンをレイアウトするなど、常にプレーヤーの気持ちを先回りしてさりげなくサポートしている。押し付けではない、さりげなくなのだ。また、俳句に代表される日本の「制限による工夫」もゲームに反映されている。小さな入力デバイスのなかで複雑なゲームの内容をいかに実現するかは、まさに「制限の工夫」の賜物だろう。
 ゲームニクスにおいては、テクノロジーは重要ではない。いかにやさしくユーザーに情報やコンテンツを提供するか。Webや携帯サイトのなかでそれが実現できれば、広い世代に支持され、楽しんでもらうことができるはずだ。

実践セミナー&交流会

 第2部に引き続いて行った実践セミナーでは、弊社・広報アドバイザーが「リッチコンテンツ時代における広報手法の実際」をテーマに、最先端のコミュニケーション技術を、それを使った成功事例とともにご紹介させていただきました。なかでも、セミナー参加者のみなさんにも体験いただいた「ガジェット」や携帯電話を使った新しい大学広報コンテンツは、アンケートでも「とても参考になった」という声が多く寄せられました。こうしたみなさまの声をガジェットやケータイサイトに開発に活かすと同時に、実践例とあわせて本サイトを通じて随時、ご紹介させていただきます。
 さらに、立食形式による交流会も実施。講演に引き続きご参加いただいた末吉氏やサイトウ氏と参加者のみなさまが歓談されたり、参加者同士で情報交換をされるお姿が会場のあちこちで見られました。また、弊社スタッフに具体的なソリューションの内容を詳しくご質問いただく場面もあり、弊社にとっては各大学様がお感じになっている課題や弊社へのご要望を学ばせていただく大変貴重な機会となりました。
 なお、すべてのプログラムが終了したのち、参加者のみなさまにはアンケートをご記入いただきました。そのなかからいくつかご紹介させていただきます。
 「ゲームニクス理論は初めて耳にする言葉でしたが、広報に限らず日本のいろいろな分野に応用が利くと思いました」(兵庫県・I氏)、「どんどん進化していく広報手法。とても勉強になりました」(広島県・N氏)、「時代を動かす若い世代に響くコンテンツ・サービスをつくるためのヒントを学べてとても参考になりました」(京都府・N氏)。また、「学生参加型のWebサイト」や「ケータイサイト」に絞ったセミナーの開催を要望する、といった声も多数寄せられました。これらについても、検討させていただき、次回以降のセミナー企画に活かしてまいります。

このページトップへ
アートスクエア/ART SQUARE
セミナーレポート
GAPプロジェクトプレイベント IN TOKYO 2010/「大学のキャリア教育・職業教育は今後どうあるべきか」
ART SQUARE SEMINAR IN OSAKA 2008/「事例で学ぶ大学ケータイプロモーション」
ART SQUARE SEMINAR IN OSAKA 2007/「受験生の心を掴む!発想の転換と具体的手法」
ART SQUARE SEMINAR IN TOKYO 2007/「受験生の心に響くWeb広報」
ART SQUARE SEMINAR IN TOKYO 2006/「大学広報の先駆者が大学広報を語る」
Webソリューション大阪セミナー2006/「Web広報戦略は“静”から“動”へ」
Webソリューション東京セミナー2005/「目的達成のためのWebサイト構築」
Webソリューション東京セミナー2004/「大学広報にWebサイトを活用する方法」

リメディアル教育

大学改革の意見交換シンポジウム・アートスクエア

ARTSTAFF Campus GADGET

プライバシーマーク W3C MEMBER

教育業界のたまご 〜ひよこへの道〜