携帯電話からケータイへ
私が手元に持っている機械、このショルダーバッグのようなものが1988年の携帯電話だ。それが今、携帯電話は手のひらよりも小さくなった。さらに、1人1台の時代になった。どちらも20年前にはまったく想像ができなかった。
少し数字を挙げてみると、2006年の携帯電話の契約数は約8400万台。昨07年に文科省が「全国学力テスト」に際して実施したアンケートによると、小6の保有率は約3割、中3は約6割。別の調査では高校生は9割以上が携帯電話を持っているとされる。
台数だけではない、日本では9割近くがインターネットにつながっているのだ。そう考えると、みなさんの手元にあるのは携帯電話ではない。情報機器、情報インフラとしての「ケータイ」。「持ち歩けるコンピュータ」といっても過言ではなく、それを使って、いまや若者は情報を巧みに扱っているのである。
メディアとしてのケータイが持つ力 もうひとつ、私たちが認識しておかなくてはいけないのは「ケータイはメディアである」という点だ。メディアでありマーケティングツールである、と考えなくてはいけない。2000年、あるコンビニチェーンがイベントの告知を店頭ポスターで行った。このときの応募方法はパソコンによるインターネットか葉書だった。それを翌年、ケータイサイトからの応募も可能にすると、応募総数が100倍になった。いまは、それほどにはならないかもしれないが、いずれにしろメディアとしてのケータイはものすごいパワーを持っている。
ここでケータイを使ったモバイルマーケティングの3つのステップを見ていくことにしよう。まずは「プレアクセス」――広告メールやQR広告などでターゲットを囲い込む。続いて「オンアクセス」――着メロや待受け、メルマガなどを通じてターゲットを定着させる。最後に「ポストアクセス」――割引クーポンなど各種情報を提供し、ターゲットに行動を促していく。このようなステップをきちんと踏めば、新聞や雑誌などの広告よりも、高いレスポンスを期待できる。それは多くの企業の事例が証明している。ましてや若者がターゲットの大学受験市場では……まさにケータイは強力な広告媒体なのである。
分かっている大学は始めている もっとも、ケータイサイトの構築は難しい。パソコン用のサイトをそのまま小さくするだけではダメだし、キャリア(通信会社)ごとに仕様が異なるといった課題もある。「分かりやすさ」「使いやすさ」「目的の情報に迷うことなく到達できる」などパソコンのサイト以上に必要となる条件も多いが、それでも、ケータイ広告の持つパワーに注目し、いち早く活用を始めた大学も出てきた。分かっている大学は始めているのだ。
まさに今、「ケータイ活用の絶好のタイミング」なのである。サイト構築のためのASPサービスなどもうまく活用し、ぜひ、募集広報を成功に導いてもらいたい。
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